BBB with me

#1 TOMONO COFFEE 友納 理「僕とコーヒーとスリービー」

「スリービーでカフェを始めるから、コーヒー豆を焙煎してくれる?」これが僕のプロとしてのコーヒー焙煎人の始まりの合図だった。その当時の僕は、焙煎を学んだ後、開業資金を貯める為に運送会社で荷物を運ぶ毎日を送っていた。憧れのスリービーポッターズのコーヒー豆を焙煎する?僕が?どれほど胸が高鳴ったか…まだ焙煎機もなく、休日に手網で焙煎したコーヒーを納品していた。(腕がパンパンになるまで焙煎してたなぁ)
コーヒー屋として初めての責任ある仕事がスリービーであった事は、本当に幸運だった。やり甲斐は大きかったし、何より沢山の出会いに恵まれた。あの日から20数年、ずっとスリービーの仕事に関われた事は、僕の誇りのひとつであるし、コーヒー屋としてのアイデンティティを形作ってくれた。大袈裟ではなく、僕のコーヒー人生の恩人であり、いつも初心を思い出させてくれる存在である。
そのスリービーが30周年を迎える。ずっとぶれない哲学でそこに在り続けるというのは本当に凄いことだ。僕もそうありたいと素直に思う。スリービーはこれからもずっと僕たちの暮らしに寄り添ってくれるだろう。僕のコーヒーもそんな風にみんなの暮らしに寄り添う事ができれば幸せだなぁ。

Illustration by Naotaka Yamamoto